こんどうweblog

思い出したように文章を書きます

子育ては旅だ

子育てを始めて3週間
最初の2週間は本当につらかった
慣れない作業と深夜にも訪れる授乳時間、抱っこしても泣き止まない我が子

途方に暮れた
出産前に図書館で育児の本を5冊くらい読んだが、思ってたのとは全然と違った

1か月は外に出せないので、両親のどちらかは子供の面倒を見るために在宅する
当然、両親の運動量は減り深夜に泣かれるから睡眠の量も質も減る

そのような以前とは違うコンディションで日中仕事やら家事やら各々のやることをするのだが、それも赤ちゃんが泣けば作業の手を止めて子供に時間と集中力を取られる

子育ては時間をゲリラ的に取られるだけでなく、お金も掛かる
赤ちゃんのミルク代、おむつ代、保育園の費用、ベビーカーetc…
意外とお金がかかり、収入が多いとは言えない我が家の家計を圧迫する

両親は時間とお金が掛かる自身の出費や趣味を見直すことを迫られる
人によってはこれは子供に自分の自由まで奪われると感じかもしれない


この疲れと使いたくもない時間とお金を使わされ、自由も奪われる感覚は旅行に近い


唐突だが僕は旅行が嫌いだ
そもそも外に出るのが億劫で、人と関わるのもあまり得意ではない
高いお金を払うだけではなく、時間も使って同行者へ気も使って旅館で出る晩飯は糖質制限をしている僕には辛かったりする

それで得られるのはだいたい疲労で、帰路でほったらかした日常のツケを思い少し憂鬱になるのだ

タイトルの旅はそういう意味でだけ付けた旅ではない

この意味での旅行は自分の過去への旅行なのだ
自分の人生を振り返った時に、年々若い時の記憶というのが無くなっていく
学生時代くらいまでは思い出せても、幼稚園以前の記憶はほぼない
記憶がないことによって、自分の両親が小さい頃にしてくれたことも思い出せない

そんな中子育ては過去の自分の生活や周囲の人の反応とを思い出せてくれる過去への旅行ではないかと思った
勿論、自分自身に今赤ちゃんだった時の記憶はない
でも自分の時間を我が子に泣かれて阻害されているように両親もきっと僕に自分の時間を阻害されてきたのだと思う
そして両親にも人生があって、その中で僕はどういう風に扱われ愛されてきたのかを推察することが出来る

子育ては忘却の果てにある過去の記憶にタイムスリップできる旅行なのだ

そう思うと子育ても義務感から解放されて自分からこの続きが見たくなってきた

それはそうと旅行が好きな人に言わせれば、旅行の最大の楽しみは疲労もハプニングも浪費も後になって語る事ができる思い出が一番らしい
僕も早くそういう境地に行きたい