禁酒による離脱症状と対処法
禁酒を開始して1年弱
時間の使い方は否が応でも変わる
飲酒に毎日6時間程度の時間を費やし、1年で2190時間浮いたわけだ
2190時間浮いたと言ってもアルコールから自由になれたと感じることが出来たのはつい最近でそこまでの回復の道のりはとても長かった
禁酒を始めると必ず肉体的離脱症状と精神的離脱症状が必ず現れる
まずやり始めたことは毎日日記を書いた
とても正気じゃないと思うほど長く書くことがあった
1日で1000文字を超える日もあった
というのも狂気的でないと離脱症状が辛すぎて乗り越えられる気がしなかったのだ
自分で自分を励ます、それくらいしか自分の中のバッカスに贈るレクイエムは無かった
禁酒を始めて1ヶ月くらいはとても肉体的な離脱症状がつらい
寝汗を大量にかいたり、身体がかゆくなったり、イライラしたり、鬱気味な気持ちになったりこの時期はとにかくつらかった
ネットで「禁酒 効果」なんて調べるがそんな効果を見聞きしても自分にはその言葉を間に受けるほど余裕はなく、「なんでこの人たちはそんなに鬼の首を取ったようにメリットをつらつらと述べられるのか」と不思議で仕方なかった
今、思い出しても禁酒の最初の一か月は地獄で思い出したくもないほどつらかった
用もなく飲み屋の前をウロウロして誰かに声をかけられるのを期待したり、スーパーに行っても酒売場から行き新しい商品を確認したり、とても惨めで誰かに救って欲しい気持ちがあったように思う
1か月も飲まなくなると少しは自信がつく
肉体的な離脱症状も終わり、ネットで見聞きしたメリットも少しは体感するようになるからだ
それでも精神的依存はまだまだどっぷりな段階で「もしこの場に酒があったらなぁ」とか「去年の今頃の飲んでいる時はよかった」だなんて基準がどうしても飲酒時になる
そういう飲酒時を回顧する事それ自体が飲酒欲求に繋がり、「飲んでいない今この時は幸福なのか?」と飲酒を基準に比べすこし落ち込む
酒を飲む事が幸福であるという思考がメインである限り、精神的な依存からは抜け出せないと気付き、そこからはどのようにこの状況から抜け出すかを考え色々調べた
僕自身、2019年の12月頃からパニック障害と社会不安障害で心療内科に通っている
この病気を治したいという思い薬物療法を続け、少し落ち着いてきたので薬を漢方に変えてから少し症状が前よりは暴れだしてきたので日常でセルフケアを行う方法が無いかと調べて行くと認知行動療法というものに出会った
認知行動療法とは簡単に言うと思考の癖の修正なのだが、薬物療法のように薬を飲んだらすぐ良くなりますよというものではなく、個々の場面における思考と行動を整理してその起きたことをどう捉えるか(認知する)を常々行っていくので結構大変だ
この認知行動療法の考え方を禁酒の精神的な依存にも取り入れてみた
飲酒をするという行為は僕の中でいくつもの要素が絡み合っていて、場面においても自分の中における酒の役割は大きく変わる
・オンとオフを明確に分ける物
・自分を大きく見せる為のアイテム
・女性とセックスするときの口実
・自己情報を他人に開示する為の鍵
ぱっと思いつくだけでもこれだけの重大な役割をアルコールに担わせていた
恐らくアルコール依存者は誰しもこのような自分の中で大きな役割をアルコールに担わせていて、その場面に出くわした時にアルコールを摂ることで行動と思考を自動化させていることが精神的な依存に繋がり、禁酒3ヶ月目あたりでぶち当たる壁はここだと思う
一つずつ自分がアルコールに頼って思考と行動を自動化してきたその場面で立ち止まって、どのような事が起きていて自分はその事についてどう思って、その後どのように行動するかという事を最小単位まで分解していけば必ず一つずつ解決していける問題なのだ
そこで最小単位まで分解したことによって膨大な問題解決数になっても一つ一つの問題はきっとそこまで難しくはなく、自分で解けそうになければ誰かにそのことを話してみればいいし、一つずつ解決することで気づいたらアルコールに頼らず前に進めている自分自身の成長に気が付くはずだ
僕はこのようにして精神的な依存から回復してきて、今も飲酒で解決してきた問題が出てきた時このような思考をして対処している
離脱症状で苦しんでいる人に少しでも参考になるような事が書けているか分からないが、ここまで読んでくれてありがとう
また禁酒については書きたいと思う
それでは